おせちと食材に込められた意味

おせち料理は古くは奈良時代から食べられていた料理で、朝廷内で年の節目ごとに季節の旬な食材を使ってお膳に出されていました。江戸時代からは家族全員が集まる正月料理に定着し、一般庶民の間にも広く普及をして現在に至っています。おせち料理は一般的には2段から3段の重箱の中に少量ずつの料理が納められていますが、重箱は家系が連なるという意味を含み数多くの家族同士が親戚縁者になっていることを料理という目に見える形にあらわしています。中に詰まっている料理や食材にも1個ずつ意味があります。

黒豆は道教における魔を寄せ付けない黒色と、真っ黒に日焼けするほどの働き者になって邪気を寄せ付けないようにと願って入れます。数の子は卵の数が多くニシンは漢字で二親と書く事から子孫繁栄に繋がります。くわいは最初に大きな芽が出てめでたいという意味合いと、芽が出ることは出世に繋がることも含まれています。食材そのものの意味だけでなく言葉や見た目で縁起がいいものがおせち料理に使われるようになったのも、江戸時代からです。

おせち料理を納める重箱と料理の位置も決まり事があり、重箱は外は黒塗りで中は朱塗りのものが正式な箱です。下段には焼き物や巻物など大きなものを詰めて、上になるほど小粒で少量のおかずになっていきます。これは子孫がどんどん増えるようにと願いを込めていると同時に、隙間を無くしてキッチリと濃密な1年を過ごせるようにと言う意味も込められています。おせちのことならこちら

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